注文画面を開いたものの、指値と逆指値のどちらを選ぶか分からず、手が止まる人は多いです。
結論は、価格を現在値より下に置くか上に置くかで、選ぶ注文が決まるという点です。MetaQuotes 公式ヘルプ(2026年10月21日確認)をもとに、MT4/MT5での出し方まで整理します。
読み終えると、国内FXでおなじみのOCO・IFDに近い動きを、MT4/MT5で組み立てられます。
結論:FXの注文方法は「成行」「待機」「決済」の3系統
- 成行注文は、今の価格ですぐに売買する注文
- 指値・逆指値は、決めた価格に届いたら動く待機注文
- 損切り(SL)と利確(TP)は、持っているポジションを決済する注文
- MT5の待機注文は6種。MT4はストップリミットを除く4種とされるのが一般的
- OCO・IFDという名前の注文はMT4/MT5に無く、SL/TPの付け方で近い動きを作れる
FXの注文は、この3系統に分けると迷いません。まず「今すぐ入るのか」「価格を待つのか」「出口を決めるのか」を選びます。
待機注文は、価格や条件に達したときに売買を実行する注文です。MetaQuotes 公式ヘルプでは「未決注文」と呼ばれています。予約注文と呼ぶ業者もあります。
FXの注文方法一覧|成行・指値・逆指値・SL/TP
まずは、注文の名前と意味を一覧にします。MT4/MT5の公式ヘルプの区分に合わせています。
| 注文 | 意味 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 成行注文 | 今の価格ですぐに売買する | すぐにポジションを持ちたいとき |
| 指値(Limit) | 今より有利な価格を指定して待つ | 価格が戻ったところで入りたいとき |
| 逆指値(Stop) | 今より不利な側の価格を指定して待つ | 価格が一定の水準を超えたら入りたいとき |
| ストップリミット(MT5のみ) | 逆指値の価格に届くと、指定した指値注文を出す | 届いた後の約定価格にも条件を付けたいとき |
| 損切り(SL) | 損失が広がる側の価格に届いたら決済する | 損失の上限を先に決めておきたいとき |
| 利確(TP) | 利益が出る側の価格に届いたら決済する | 利益を確定する価格を決めておきたいとき |
※ 成行の約定価格は、一般に買いが売り手の提示価格(アスク)、売りが買い手の提示価格(ビッド)です。実行方式は業者と銘柄で異なります。
SLとTPは、ポジションにも待機注文にも付けられます。待機注文に付けた場合、約定後のポジションがSL/TPを引き継ぐ形です。
SLとTPは、業者のサーバーに保存されて実行されます。公式ヘルプによると、取引ツールを閉じていても働きます。
指値と逆指値の違い|価格を置く位置で決まる
買いなら、現在値より下に置くのが指値、上に置くのが逆指値です。売りは反対で、現在値より上が指値、下が逆指値になります。
| 注文 | 現在値との位置 | 価格の動きの想定 |
|---|---|---|
| Buy Limit(指値買い) | 現在値より下 | 下がった後に上昇する場面 |
| Sell Limit(指値売り) | 現在値より上 | 上がった後に下落する場面 |
| Buy Stop(逆指値買い) | 現在値より上 | 上抜けして上昇が続く場面 |
| Sell Stop(逆指値売り) | 現在値より下 | 下抜けして下落が続く場面 |
※ 右の列は、公式ヘルプが示す注文の使われ方の説明です。売買をすすめるものではありません。
約定のされ方も違う
指値は、指定した価格か、それより有利な価格で約定します。ただし、価格が届いても約定が保証されるわけではありません。
逆指値は、価格に届くと成行で執行されます。約定はしやすい一方で、指定価格とずれて約定する場合があります。
MT5には、Buy Stop Limit と Sell Stop Limit があります。逆指値の価格に届いた時点で、別に決めた価格の指値注文を出す仕組みです。MT4では、この2種は一般に用意されていないとされます。
OCO・IFD・IFOはMT4/MT5でどう再現するか
OCO、IFD、IFOは国内FXの取引ツールで使われる呼び名です。MT4/MT5に同名の注文はありません。
ただし、SLとTPの付け方を変えると、近い動きを作れます。下の表で対応を確認してください。
| 呼び名 | 動き | MT4/MT5での作り方 |
|---|---|---|
| OCO(決済側) | 利確と損切りを同時に出し、片方が成立すると決済される | 成行の新規注文にSLとTPの両方を付ける |
| IFD | 新規注文が約定したら、決済注文が有効になる | 待機注文にSLかTPのどちらかを付ける |
| IFO | IFDの決済側がOCOになった形 | 待機注文にSLとTPの両方を付ける |
※ 動きが近くなるというだけで、注文の仕組みは取引ツールごとに異なります。国内ツールの画面とは操作も表示も別物です。
たとえば、指値買いの待機注文にSLとTPを付けておきます。価格が届いて約定すると、ポジションにSLとTPが引き継がれます。これがIFOに近い動きです。
MT5の注文方法|新規注文画面からの出し方
MT5の公式ヘルプをもとに、発注の流れをまとめます。MT4も新規注文画面から、似た流れで出せるのが一般的です。画面の細かな表示は、版や業者で異なる場合があります。
- 01新規注文画面を開く
気配値表示の銘柄を右クリックして「新規注文」を選びます。キーボードのF9キーや、ツールメニューの「新規注文」でも開けます。
- 02銘柄とロット数を選ぶ
取引する銘柄と数量(ロット)を入れます。最小ロットや刻みは業者と銘柄で異なるため、銘柄仕様で確認してください。
- 03注文の種別を選ぶ
今すぐ入るなら成行、価格を待つなら待機注文の種類を選びます。待機注文では、指値、逆指値、ストップリミットから選びます。
- 04待機注文は価格を入れる
約定させたい価格を入れます。ストップリミットは、リミット価格も追加で入れます。有効期限も選べます。
- 05SLとTPを入れる
決済する価格を入力します。公式ヘルプでは、価格のほかに現在値からの距離(ポイント)でも指定できます。
- 06内容を確認して発注する
銘柄、売買の向き、ロット、価格、SL/TPをもう一度見直してから発注します。売買の向きの取り違えが、初心者に多いミスです。
待機注文やSL/TPには、現在値から置ける最小の距離(ストップレベル)があります。数値は業者と銘柄で異なります。取引ツールの銘柄仕様で確認してください。
スリッページと窓|注文どおりに約定しない場面
注文は、画面で指定した価格どおりに約定するとは限りません。一般論として、次の場面で価格がずれることがあります。
| 場面 | 起きること | 気を付ける点 |
|---|---|---|
| 成行注文 | 押した時点の価格と、約定価格がずれる(スリッページ) | 値動きが速いときほどずれやすい |
| 経済指標の発表時 | 価格が急に動き、提示価格が飛ぶ | SLの価格でも約定しない場合がある |
| 週明けの窓 | 週末をまたいで、始値が前の終値から離れる | SLを置いた価格を飛び越えて決済されることがある |
※ 約定の傾向は業者と時間帯で変わります。特定の業者の約定力を、この表から判断することはできません。
SLは「その価格で必ず決済する」約束ではありません。価格が飛べば、その後の最初に約定できる価格で決済されます。
損切り(SL)の幅は「許容損失額」から逆算する
SLを何pipsに置くべきか、という正解はありません。先に決めるのは、1回の取引で失ってもよい金額です。
- 01許容できる損失額を決める
口座資金のうち、1回で失っても生活に響かない金額を決めます。
- 02ロット数から1pipsの金額を出す
銘柄とロットで、1pipsあたりの損益額が決まります。計算方法は下のリンク先で確認できます。
- 03損失額を割ってSLの幅を出す
許容損失額を1pipsの金額で割ると、置ける幅の上限が分かります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 許容損失額 | 2,000円(仮) |
| ロットと銘柄 | USD/JPY・0.1ロット(1万通貨) |
| 1pipsの金額 | 約100円 |
| 置ける幅の上限 | 2,000円 ÷ 100円 = 20pips |
※ スプレッド、スリッページ、窓は含めていません。実際の損失は、計算より大きくなる場合があります。
発注前のチェックリストとスプレッドの確認
- 売買の向きと、現在値との位置関係が合っているか
- 指値か逆指値かを取り違えていないか
- ロット数が、許容損失額から逆算した範囲に収まっているか
- SLとTPの価格が、置ける最小距離を満たしているか
- 待機注文の有効期限が、意図した期間になっているか
- スプレッドが広がる時間帯や、指標発表前後の約定を把握しているか
約定する価格には、スプレッド(買値と売値の差)も影響します。売買のコストは、注文の種類とは別に確認してください。
よくある質問
Q. 指値と逆指値の違いは何ですか?
A. 現在値より有利な価格に置くのが指値、不利な側に置くのが逆指値です。買いなら、現在値より下が指値、上が逆指値になります。約定のされ方も異なり、逆指値は届くと成行で執行されるため、価格がずれることがあります。
Q. OCO注文とは何ですか?MT5でも使えますか?
A. 利確と損切りを同時に出し、片方が成立するともう一方が働かなくなる注文です。MT4/MT5にOCOという名前の注文はありません。成行の新規注文にSLとTPの両方を付けると、近い動きを作れます。
Q. IFD注文はMT4やMT5にありますか?
A. IFDという名前の注文はありません。待機注文にSLかTPを付けると、約定後に決済注文が有効になり、近い動きを作れます。SLとTPの両方を付ければ、IFOに近い動きです。
Q. MT5の注文方法で、成行と待機注文はどう使い分けますか?
A. 今の価格ですぐに入るなら成行です。ねらった価格まで待つなら待機注文を選びます。待機注文は、置く価格が今より有利か不利かで、指値と逆指値に分かれます。どちらも新規注文画面の注文の種類のらんで選べます。
Q. 逆指値でSLを置けば、指定した価格で決済されますか?
A. 指定した価格で決済されるとは限りません。値動きが速いときや週明けの窓では、価格が飛び、その後に約定できる価格で決済されます。損失は、計算より大きくなる場合があります。
Q. MT4とMT5では、注文の種類にどんな違いがありますか?
A. MT5の待機注文は、指値と逆指値に加えて、ストップリミットを含む6種です。MT4はストップリミットを除く4種とされるのが一般的です。MT4の公式ヘルプは確認できていません。画面の表示や細かな仕様は、業者によっても異なります。
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注文の出し方が分かったら、取引ツールを選ぶ。
MT4とMT5の違いと、業者ごとの対応状況を整理しています。注文画面の操作に慣れる前に、使うツールを決めておくと迷いません。
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